カードの未来を、
攻めながら守る。

3Dセキュア
エムアイカード

その手で、こぎだせ。

ここ数年、クレジットカードの不正利用件数が増大している。とくに、インターネット上での取引が狙われるケースが多く、カード業界全体でも対策の強化に努めている。エムアイカードでも、会員の安全とカードの未来を守るため、2018年4月に「3Dセキュア」と呼ばれるソフトウェアの導入を決定、2019年4月に運用をスタートした。今回は、このセキュリティ強化のプロジェクトに携わった信用グループの中堅社員と若手社員の活躍を追う。セキュリティという日進月歩の分野で、会員のため、社会のために力を発揮するエムアイカードの仕事の魅力に迫る。

※3Dセキュア:クレジットカードによるネットショッピングの決済時に利用される本人認証サービス

業界からも注目されるプロジェクトが始動。

2018年4月。今回のプロジェクトをスタートするにあたり、一人の中堅社員が信用管理部に呼び戻された。彼は2002年に入社し、与信管理部にはじまり、カード企画部、信用管理部、人事部と、これまでにさまざまな部署を経験してきた人物。その幅広い知識と経験、そして社内外のネットワークが今回のプロジェクトでは必要だった。エムアイカードにとって、昨今のカード不正利用の増加に伴うセキュリティ強化は急務の課題。とくに、3Dセキュアの導入はカード業界の中でも後発だったこともあり、同業他社の情報を活用した一歩進んだ対策が求められた。そのスタート時の様子を中堅社員はこう振り返る。「カード不正利用の対策はカード業界全体で取り組んでいます。3Dセキュアに関しては後発だったからこそ、それ以外にどんな新たなソリューションを導入し、どんなセキュリティ対策に仕上げるのか。業界からの注目も大きく、その点はやりがいにつながります」

社内のさまざまな部署からメンバーが集まった。

また、今回のプロジェクトでは、システムリリースまでの時間がない中、計画的に物事を検討し、進めていく必要があった。さらに、経営企画部やシステム部、営業推進部など、さまざまな部署からメンバーが集まっていたこともあり、この中堅社員を中心とする信用管理部はプロジェクトのオーナー部門として、全体の進捗確認や意思決定、実際の運用開始に向けたテスト、社内や委託先との調整業務、会員へのリリースに向けた告知管理など、幅広い役割を担っていった。

入社3年目の新たな戦力がチームに加わる。

プロジェクトがスタートして約半年が経った頃。一人の若手社員が新たにこのプロジェクトに加わった。彼は2016年に入社し、これまでカード営業部で約2年間、キャンペーンの企画や新サービスの立ち上げなどを担当。営業という攻めの部門から、信用管理という守りの要となる部門への異動となった社員だった。彼は当時の自分の置かれた状況について、「まず、セキュリティ用語や3Dセキュアの仕様を理解するのが大変でした」と話す。さらに、彼は異動直後に早速、シンガポールに本社を置く国際ブランドとのテレビ会議に参加することになる。「内容を理解するのも一苦労でしたね。わからないことはとにかく周囲の人たちに教えを請い、学びながらプロジェクトを遂行していきました」とその苦労を打ち明けてくれた。

想定外のエラーが発生。
任せ、任されることで乗り越えていく。

そして、プロジェクトも後半に差し掛かり、国際ブランドとのデータ連携のテストを繰り返し行っているときのことだ。エラーが度々発生し、想定通りにテストが進まない状況に陥った。このテストを任されていた若手社員もこのときは相当に焦ったという。「当社のシステム部とも連携を図りながら、テストのスケジュールを何度も調整。課題を一緒に洗い出し、乗り越えたことはとくに印象に残っていますね」と当時の様子を振り返る。彼の上司にあたる中堅社員は「データのやりとりに苦労しているのを知っていましたが、常に状況を確認し把握しながらも、なるべく彼ら自身が自分で考え、動きやすくなるよう接することを心がけていました」と話してくれた。エムアイカードでは年次に関係なく、一度お願いした仕事は“任せる”というスタンスを大切にしている。「自分に任されているんだ」と感じられてこそ、モチベーションも上がり、仕事のパフォーマンスも上がる。自らそうした経験をしている中堅社員は、今回、若手に対してもそう振る舞ったのだ。

新しいセキュリティシステムが遂に完成する。

2019年4月。ついに、3Dセキュアを導入した新しいセキュリティシステムが完成し、運用がスタートした。ちなみに、今回は3Dセキュア以外に、リスクベース認証という、新ソリュ―ションを導入したことで、これまで以上にカード利用に関するさまざまなデータを収集し、セキュリティ対策を行えるようになった。つまり、エムアイカードは不正利用からお客さまを守るための新たな武器を手に入れたのだ。「あとは、この武器を従来の不正検知システムと組み合わせ、どう活用し、いかにセキュリティを高めていけるか。今後は、この武器を操る私たち信用管理担当のスキルアップが求められると思います」とすっかりたくましくなった若手社員は語る。

進化し続けるセキュリティの世界で、新たな挑戦を。

カード会社のセキュリティ技術は日々進化している。しかし、同様に不正利用の手口も巧妙化し進化している状況だ。だからこそ、カード会社は常に不正利用に攻めの対策を打ちながら、お客さまが安心してカードの利用が出来るよう守りを固めていかなければならない。今回のプロジェクトを率いた中堅社員も「今後も私たちはスピードを緩めることなく、セキュリティ対策に力を入れていきます。そして、自分たちの取り組みを外に向けても発信し、業界全体の不正利用防止にも寄与していけたらうれしいですね」と今後の目標を教えてくれた。若手社員も「セキュリティの世界は何事もなくて、当たり前。何かが起こるとお客さまにご迷惑がかかってしまいます。ただ、今回の3Dセキュアの導入によって、このデータの使い方次第では、セキュリティ+αの価値を生み出せるチャンスも増えたと思います。営業も経験してきた自分だからこそできる、セキュリティ業務にも挑戦してみたいですね」と彼らしい抱負を口にした。この会社には、新しいことへの挑戦を止める人はいない。とくに、セキュリティの領域は、今まさに新しいテクノロジーが次から次に生まれている状況だ。世間からの注目度も高い。そういう意味では、新しいことをどんどん吸収したい人、新しいことにどんどん挑戦したい人にとっては最適の環境と言えるのかもしれない。

※所属部署やインタビュー内容は取材当時のものです。